牛革の種類について
ABOUT LEATHER
皮革製品の原料として最も多く利用されている牛革。
牛の性別や月年齢、体の部位ごとに様々な特徴を持つ。
牛革の種類
革の部位について
牛革は自然素材のため、
部位によってそれぞれ強度や特性が異なる。
- ショルダー“肩”
SHOULDER - 繊維の密度が高いため、柔軟性と強度を兼ね備えている。元々頻繁に動かしていた部分のため、表面にシワが多いのも特徴だ。
- ベンズ“背中~腰”
BENDS - 1枚革のベルトや面積の広いパーツに使用される。また、繊維の密度が最も高く厚みがあるため、靴底に使用されることも多い。
- バッド“尻”
BUTT - 繊維の密度が高くシワが少ないため、牛革をはじめ他の素材でも良質な革が取れる。近年はベンズに含まれることも多い。
- ベリー“腹”
BELLY - 他の部位に比べて薄く、伸縮性も高い。そのため、鞄の内張りや靴のインソールなどに使用される。
- レッグ“脚”
LEG - 厚みはあるが面積が小さいため、バッグの持ち手や小物製品に使用されることが多い。後脚の方が繊維密度が高く丈夫。
なお、成牛などの大きな原皮を背中から2枚にしたものを「半裁」と呼び、
NOMADOIのアイテムにはこのように半裁されたステアレザーが使用されている。
また、子牛など小さな原皮を裁断せずに使うことを「丸革」と言い、
家具用革など大きな面積が必要なものに使用されることが多い。
革の鞣し方
タンニン鞣し
タンニンという植物由来の原料を用いた昔ながらの鞣し方。長い時間と手間がかかるため高コストだが、その分丈夫でしっかりとした革に仕上がる。また、吸湿性に富んでおり、使えば使うほど味わい深く変化するのも大きな特徴だ。NOMADOIでは、このタンニン鞣しの革にオイルを染み込ませた「オイルバケッタレザー」を採用。使用と共に少しずつオイルが染み出て、独特の色艶が生まれる。また、第4弾モデルの「ペンシルバニア」には、北米最古のタンナー、ウィケット&クレイグ社が製造したオイルテッドラテーゴレザーを使用している。こちらもタンニンで鞣した革だが、西部開拓時代から続くアメリカの伝統的な技法が用いられている。
クロム鞣し
化学薬品を用いて鞣す方法で、タンニン鞣しとは対照的に短時間で作業できる。水や熱に強く、現在流通している革の約90%を占めるが、焼却時に有害物質が発生するなど環境への悪影響が懸念されている。